子どもの心を大切にし、子どもの限りない可能性を温かく伸ばせる地域社会にする努力が、これからの高齢者に求められています。
最近、子どもを取り巻く様々な犯罪・非行が、大きな社会問題となっております。これは、家庭や学校、社会の各分野で、子どもとのふれあいの機会が少なくなったり、学力を重視するあまり、基礎的な「心の時代」に即応する努力が軽視されているからだと思います。
そこで、次のようなメッセージを送り、実行に移してくれれば幸いです。
「剣道は礼に始まり礼に終わる」「剣を学ばんと欲するものは、まず心を学ぶべし」といって、剣道では、精神面や礼儀作法を重んじます。
「おはようございます」「ありがとう」などのあいさつをすることは、日常生活をしていく上で大切なことです。朝、登校する子どもにあっても「おはようございます」と、あいさつをしてくれる子どもは、十人中二、三人です。私はあえて、こちらから大きな声で、「おはよう」といいます。すると、しぶしぶ「おはようございます」と無気力な声が返ってきます。これは、一体どうしたことでしょうか。
どうぞ皆さん、いつも礼儀正しく、勇気を出して進んで「あいさつ」をしてください。そうすることで、心が爽快になります。
今の日本は、物は豊富にあり、なんの不自由もありません。これが禍して、人や物に感謝したり、思いやったりする心が欠けてきております。「衣食足りて礼節を知る」という言葉があります。平和で住みよい日本をつくるため、豊かで正しい「心」を養うため、次の三つのことを守ってください。
一、良い先生を持つ・若者を尊い人生へ導く魂の親です。二、良い本に親しむ・自分を導く師となります。三、良い友を持つ・尊い人生への力強い道づれです。
21世紀を築くのは君たちです。「春風を以って人に接し、秋霜を以って自ら肅む」の古人の言葉を贈り、激励の文とします。