今、「21世紀は高齢者の時代」ということをよく耳にします。全人口に占める子どもと高齢者の割合を見る限り、数字の上では、そう言えるでしょう。そして今後、健康な高齢者が一段と増加し、社会に対する影響が益々増大することは確かです。

 しかし、いつの時代も、未来は子どもたちのものです。21世紀は、間違いなく「みなさん子どもたちの時代」です。みなさんの考え方や行動の仕方が、21世紀の明暗を決めるのです。

 このところ、いじめや不登校、少年犯罪など暗いニュースのない日はほとんどありません。そして、将来に不安を感じている人は少なくありません。

 もちろん親として、大人として、このような状況に対する責任逃れをするつもりはありません。しかし、21世紀を迎えた今、私は人生の先輩として、あえて次の二つのことを、21世紀を担うみなさんに向かって叫びます。ぜひとも聞いて欲しいのです。

 その一つは、「感謝する」ということです。感謝することは、思いやりや礼儀、尊重や責任など、社会に温かさとさわやかさをもたらすために基本となるものです。家族や先輩、友達に対してだけでなく、動植物も含めて、あなたにかかわる全ての物事に対する感謝です。

 次に、「挑戦する」ということです。物事に挑戦する心は、好奇心や積極性、冒険心、向上心と深くつながっていきます。

 私たちが、物質的に恵まれた生活を送っているうちに、いつの間にか、この二つの大切な心を失ったのです。そして、このことが、現在の不安をもたらしているのです。

 今後、急速に変化するであろう21世紀を担うみなさん、この「感謝と挑戦」という二つのことを深く心に刻み、それを実践してください。そして、すばらしい21世紀を創造してください。私は、このことをみなさんに期待し、心から願っています。