お手紙ありがとうございました。私達の人生の先輩である高齢者の方々のお話を、私は、とても温かいメッセージとして受けとめました。
 今、私達の暮らしている日本はどういう状況にあるのでしょうか。高度経済成長を経て、物質的には豊かになり「経済大国ニッポン」とまで言われるようになるには、戦後五十年あれば十分でした。しかし、物質的な豊かさの追求の果てに何が見えたのでしょうか。それが私には人の心にできた空洞のように思えます。子どもが一人で食事をするのは当り前。携帯電話を持ち、夜は遅くまで塾に行く。親子のコミュニケーションも多いとは言えない。そして祖父母や両親がかつて過ごしたような田舎もなく、硬いセメントやアスファルトに囲まれた生活。私はこの生活が豊かな心の育成を阻害していると思います。
 今回のお手紙で、私は改めて人の心の大切さと、それを育てる過程の重要さを思いしらされました。普段私が聞くことのない高齢者の方々のお話は私の心を強く打ち、考えさせられることも多々ありました。今まで若者からの視点でしか見たことのなかった自分を高齢者の方々が、こんな風に見て、考えていてくれたことには感激で胸がいっぱいでした。まだまだ未熟な私にとって、学校では学べないことを今回の手紙で教えられたように思っています。私がこれから社会に出た時、結婚し、出産し、子どもを育てるようになった時、これからの人生を生きていく中での温かいメッセージとして胸に刻むつもりです。
 秋の気配も近づいてきましたが、まだまだ残暑も厳しいのでお体には気をつけてください。そしてこれからも、私達若者を温かく見守り、折に触れてご助言お願いします。