私は、どちらかというと勉強はいい方ではないし、これと言って特別な才能もありません。趣味で日本舞踊をやっていますが、あまり上手に踊れません。水泳も上手に泳げません。それなので時々思います。「なんで、自分はダメなのだろう。自分が、がんばらないからダメだとわかっているのに。」と。学校の教室の窓から外をながめながら、「私はなんでここにいるんだろう。」とも思うようになっていました。
 ですが、粟飯原さんの「生き甲斐のある人生を」の、「体や能力にあった生き方を見つけることが大切だと思います。」という文が、本当に私に語りかけてくれているような気持ちになりました。また、「平和で明るい二十一世紀は、未来のあるあなたたちに託します。」という文を家で思い出していました。そして、「平和で明るい二十一世紀をつくるには、私たちが明るくなければいけないんだ。」「私たちには未来があるんだ。」と思いました。
 それに、あることを思い出しました。私は低学年のころは、とても歌が大好きでした。好きなアニメの歌は覚えて、時々、お母さんに歌ってあげたりしていました。そして、二年生か三年生の時、音楽の時間に、ある子が「麻央ちゃんて歌、歌うの上手やな。」と言ってくれたのです。私はその時、とても、うれしい気持ちでいっぱいになりました。
 このことを思い出して私は思いました。「自分の良い所や能力は、自分には見えなくて、他の人からではないと見えないものなのではないだろうか。」と。
 確かに、最近は暗いニュースが後を絶ちませんが、今の私たちが、なんとかしてこの世の中を変えたいと思います。