二、三年前、私はこの世に生まれてきた事に疑問を持ちました。何故この世に生まれてきたのか。何のために生きるのか。自分の生きる意味が分からなくて、ただ毎日を過ごしていました。しかし、そんなある日の帰り道、西の空に夕焼けを見ました。赤く染まった空は、本当に美しく、胸が苦しくなるほどでした。どうしてか、涙が出ました。その時、私は涙があたたかいのも、肌に風を感じるのも、この身があるからだと気付いたのです。そして、どんなに苦しくても、この空の下で生きていここうと思いました。
 私は、空を見るのが好きです。空を見上げると、世界の広さと、自分の小ささに気付かされます。皆さんも、ずっとこの空を見上げ、この空の下で生きてきたんだな、と思うと「私も頑張らなくては」と、元気が出てきます。
 大人の人たちから見れば、私はまだまだ頼りなくて、何の役にも立たないように見えるでしょう。「この様子では、二十一世紀をとても任せられない」と思うかもしれません。全くその通リだと思います。
 私はまだまだ未熟です。自分が「社会を創る」事や「世界を救う」事ができるとは思えません。でも、できないとしても私は私なりに頑張ります。こんなに小さな私だけど、自分にできる事を一生懸命やりたいと思います。
 私をこの世に産み落としてくれ、ここまで育ててくれたお父さん、お母さん。そのお父さん、お母さんを育てたおじいちゃん、おばあちゃん。私たち子どもに村し、熱い思いをつづって下さった高齢者の皆さん。また、私に関わっている全ての人々。本当に感謝しています。
 とても、「二十一世紀は任せて」とは言えないのですが、私はこれから先、ずっとこの空の下で精一杯生きていきます。どうか、いつまでも見守っていてください。